タスクフロー(task flows)とユーザーフロー(user flows)どっちを使う?
ユーザー フローとタスク フローは、よく混同されるワードです。ユーザーの動きに注目している点ではどちらも同じでありながら、目的と用途は異なります。
しかし、ユーザー フローとタスク フローは、視覚的にも近いことから、より混同されてしまいます。さらに、人によってユーザー フローとタスク フローの定義は異なっていて、さらにオリジナルにカスタマイズして融合して使うケースもあるのではないでしょうか。
そういったことから、ユーザー フローとタスク フローの違いは分かりにくく、混同してしまいがちです。 ユーザー フローとは何か、タスクフローは何か、簡単に説明します。
開発における「フローの視覚化」の必要性
デジタル製品、アプリケーション、Web サイトなどでユーザーとのやり取りがある場合、ユーザーが「目標」を達成するための「フロー」の設計に労力が費やされます。
例えば、ホテル予約はとてもシンプルなフローになります。Webまたはアプリにアクセスし、希望の日付を入力し、閲覧して比較し、部屋を予約します。しかし、予約以外にもユーザーはできることがあります。ログイン、サインアップ、過去の予約履歴の閲覧、ユーザー設定など。 すべての機能には、通常はプロダクト マネージャーや UX/UI デザイナーが関与しています。PMやデザイナーは多くの場合、UX デザインの一般的な手法である「ユーザーの目標」「タスク フロー」が使用されます。
一方で、SaaS 企業などが開発するようなプラットフォームでは、主に製品分析、ユーザー フィードバックのために、「ユーザーフロー」が使用されます。
タスクフロー(task flows)とは何ですか?
タスク フローは、タスクを達成するためにユーザーが実行するアクションを表します。タスク フローは通常、分岐することはなく、直線的でシンプルになるように設計されています。 例えば、「航空券を予約する」や「ショッピング カートに商品を追加する」など、ユーザーが目標を達成するために実行する直線的なステップで示します。
タスクフローは、ユーザーの目標を定義することからスタート
ユーザーが目標を達成するには、フローに沿っていくつかのアクションを実行する必要があります。タスク フローは、プロセス内のどの時点からでも開始できますが、必ずしも最初から開始する必要はありません。達成すべき明確な目標がある限り、それはより長いプロセスの一部である可能性があります。
例えば、ECサイトでは、ユーザーはサイトにアクセスしてTシャツを探し、サイズ、色、数量、アドオンを選択してカートに追加します。その後、チェックアウトして支払います。タスクフローは、定義された「ユーザーの目標」を含め、直線的な順序で相互に実行します。分岐はしません。
タスクフローが有効なシチュエーション
機能全体の概要を把握する: ユーザーが機能を利用する全体像を大枠で理解したい場合に有効です。
主要なタスクの流れを整理する: 具体的な機能開発に進む前に、主要なタスクの流れを整理したい場合に有効です。
ユーザーテストのシナリオを作成する: ユーザーテストのシナリオを作成する際に、タスクフローを参考にすると、漏れなく網羅的なテストを実施することができます。
タスク フローは、ユーザーがすべて同じように行動することを前提としています。これらは重大な欠点ですが、タスク フローは、より複雑なユーザー フローを設計するために活用できます。
タスクフローの次のステップはユーザー フロー
ワイヤーフレームとユーザー フローを作成するため、タスク フローは前段階とも言うことができるでしょう。
次のステップとして、タスクフローを活かして、どのようなユーザー フローもしくはワイヤーフローもしくはフローチャートにするかは、フェーズや規模、求められる期待値によっても異なってくるでしょう。
ユーザーフローとは何ですか?
ユーザーフローは、ユーザーが最初から最後まで選択できるすべてのオプションをマップします。ユーザー フローは、ユーザーが行うことができるさまざまな選択を反映して、直線または分岐することができます。
ユーザー フローは、ユーザーがエントリ ポイントから最終的なインタラクションに至るまでに実行する一連のステップを示します。すべてのステップは、円、四角形、またはひし形で表され、ユーザーが実行する必要があるアクションの異なるタイプを示します。
タスクフローがあれば、それをユーザー フローに変換して、ユーザーがwebやアプリ内をどのように移動するかを示すことができます。ニュースレターの購読や購入など、単純なタスクを表すこともできます。
タスクフローが有効なシチュエーション
ユーザーの行動パターンを理解しやすくなる: ユーザーがどのように製品やサービスを利用するかを視覚的に表現することで、ユーザーの行動パターンを理解しやすくなります。
ユーザーエクスペリエンスの改善に役立つ: ユーザーフローを分析することで、ユーザーが迷ったり、ストレスを感じたりするポイントを特定し、ユーザーエクスペリエンスを改善することができます。
コミュニケーションを円滑にする: ユーザーフローを共有することで、デザイナー、開発者、マーケターなど、プロジェクトに関わる関係者間のコミュニケーションを円滑にすることができます。
ユーザーフローは、ワイヤーフレーム、プロトタイプなどの視覚的表現が含まれる場合があります。ワイヤーフレームとフローチャートの要素を組み合わせたものです。画面間の関係と画面間のデータ フローを示します。ワイヤーフローは、数ページでコンテンツやレイアウトが変更される複雑なインタラクションを説明するのに役立ちます。
タスクフローとユーザーフローを組み合わせて活用する方法
FLOURISHでは、タスクフローとユーザーフローの長所だけを取って、フローチャートを作ることもあります。
左側にユーザーのアクション、右側にユーザーのアクションによるアクティビティを記載したユーザーフローチャートです。
開発のしやすさ、フェーズや規模、クライアントや関係者の期待値、案件の期待値、期待値から弾き出される予算や金額によって、適切なフローチャートを選択することが大切です。