「ステマ」規制への対応…日本と欧米の規制内容はどう違う?

消費者庁は2023年10月1日、景品表示法による「ステルスマーケティング(ステマ)」の規制を開始します。一方、欧米などでは早くから規制を導入し、ステマを厳しく取り締まってきました。

消費者庁の「ステルスマーケティングに関する検討会」(京都大学大学院法学研究科のカライスコス アントニオス准教授が報告)で議論された内容などを参考に、EU・米国のステマ規制の概要と、日本との違いについて見ていきましょう。

米国、スポンサー契約の有無などの開示を要求

米国のステマ規制は、米国連邦取引委員会(FTC:Federal Trade Commission)が所管する「連邦取引委員会法」が、中心的な役割を果たしています。

商取引に影響を与える「不公正または欺瞞的な行為」をFTC法第5条で違法と定め、ステマについては各種ガイドラインと合わせて規制しています。

同法が禁止する違法行為については「欺瞞(ぎまん)に関する執行指針」により、消費者を誤認させるような表示を行うこと、表示が消費者の購買行動に影響を与えること、などと説明しています。

ステマなどに特化した「ニュースとしての形態を有する広告に関する勧告的意見」では、広告やプロモーションを行う場合、広告であることを識別できるようにしなければならないと定めています。

これに加えて、2015年の「欺瞞的な形態の広告に関する執行方針」により、取り締まりの方針が一層明確にされました。商品を推奨しているコンテンツ(記事)を広告と認識できない場合、消費者は誤認してしまうため、スポンサー契約の有無などを開示しなければならないと規定しています。

米国ではインフルエンサーなども規制の対象に

米国のステマ規制は、各種ガイドラインで補足されています。「広告における推奨及び証言の利用に関する指針(Guides Concerning the Use of Endorsements and Testimonials in Advertising)」は、2009年に更新され、インフルエンサーマーケティングにも適用できるものとなりました。

商品の推奨は、推奨者の正直な意見を反映しなければならないとし、明示的であっても暗示的であっても欺瞞的な行為を禁止しています。

広告における推奨及び証言の利用に関する指針の内容

現行規制では、基本的な条項は4つにです。

  • a)Endorsements must reflect the honest opinions, findings, beliefs, or experience of the endorser. Furthermore, an endorsement may not convey any express or implied representation that would be deceptive if made directly by the advertiser

訳)商品やサービスの推薦は、正直な意見、調査結果、信念、または経験を反映する必要があります。広告主が直接作成したら、欺瞞となるような推薦は明示でも黙示問わず、推薦者を介しても伝えることはできません。

  • b)The endorsement message need not be phrased in the exact words of the endorser, unless the advertisement affirmatively so represents. However, the endorsement may not be presented out of context or reworded so as to distort in any way the endorser’s

訳)推奨コメントは、肯定的に表現しない限り、推奨者がコメントをそのまま表現する必要はありません。ただし、推薦者の意見や製品に関する経験を何らかの形で歪めるために、推薦を文脈から外して提示したり、言い換えたりすることはできません。

  • c)When the advertisement represents that the endorser uses the endorsed product, the endorser must have been a bona fide user of it at the time the endorsement was given. Additionally, the advertiser may continue to run the advertisement only so long as it has good reason to believe that the endorser remains a bona fide user of the product. 

訳)推奨者が製品を使用したことを示す広告・宣伝を行う場合、推薦の依頼を受けた時点でその製品のユーザーである必要があります。さらに、広告主は、推奨者が製品のユーザーであり続けると信じる十分な理由がある場合に限り、広告を掲載し続けることができます。

  • d)Advertisers are subject to liability for false or unsubstantiated statements made through endorsements, or for failing to disclose material connections between themselves and their endorsers.

訳)広告主は、推奨コメントの虚偽または根拠のない声明、推薦者との関係を開示しないことに対して責任を負います。

同指針では、推奨者は実際に商品を使用した経験のある者でなければならないと規定。広告主に対しては、推奨を通じて虚偽の説明を行った場合や、推奨者との関係を開示しなかった場合に責任を負うとし、推奨者も責任を負うことがあるとしています。

日本の景品表示法によるステマ規制は、商品を推奨したインフルエンサーなどを規制の対象外としていますが、米国では責任が問われ、この点が大きく異なると言えます。

また、米国連邦取引委員会(FTC)のガイドラインは、シンプルで非常にわかりやすいです。日本の規制は、規制対象を明確にはしているものの、本質的なことが少し抜け落ちてしまっているようにも感じます。

こういった規制の本質は「嘘をついて販売してはいけない!そして消費者に損をさせてはならい!」ということが目的だと思いますが、日本のステマ規制では消費者保護の視点の要素が足りないようには感じます。もう少し本質的な部分に対して記載した方がロジカルな規制になり、わかりやすいのかもしれません。

広告と明記することも大事だとは思いますが、「本当のことを言っているか、信念に基づいているか」が本来はポイントになるような気はします。信念に基づかないコメントでも広告と表示すればOKになってしまいますからね。

EU…禁止行為を「ブラック・リスト」で示す

EUのステマ規制の概要を見てみましょう。「不公正取引方法指令2005」が取引全般を規制し、ステマも規制対象に含まれています。この法律は、取引の前後も含めて幅広く規制するという特徴があります。

次に、不公正な取引方法の典型として、「誤認を招く取引方法」や「攻撃的な取引方法」を禁止しています。

さらに、問題となる取引方法を具体的に示すために、「ブラック・リスト」を用意しています。

ブラック・リストには、「販売促進を目的に、メディアに費用を支払ってコンテンツを使用したにもかかわらず、広告であると明示していない」、「上位に表示するための有料のランキング広告であることを明確にせずに、検索結果を提供」、「商品の宣伝を目的に、消費者による虚偽のレビューを投稿」などの5項目を挙げています。

このようにEUでは、ステマを各段階で幅広く規制しています。仮に、ブラック・リストの5項目に該当しない場合であっても、法の趣旨を踏まえ、不公正な取引に当たるかどうかを判断します。

日本の景品表示法によるステマ規制も包括的であり、抜け道を防ぐようにしています。この点はEUの法体系と共通しています。

EUはデジタルプラットフォーム運営事業者も規制

EUではこのほかにも、「視聴覚メディア・サービス指令による規制」によって、商業的な情報である場合にはその旨を明確化すること、スポンサー契約の存在を明示すること、などを規定しています。

また、「電子商取引指令」に置き換わる予定の「デジタルサービス法」では、デジタルプラットフォーム運営事業者に対し、プラットフォーム上の広告について次の3点を求めています。

  • 提供された情報が広告であることを明示。
  • 広告主を明示。
  • 広告費を支払った者が広告主でない場合、支払った者を明示。

一方、日本のステマ規制の根拠となる景品表示法は、デジタルプラットフォーム運営事業者を規制の対象外としています。この点はEUの規制と大きく異なります。

将来的に米国・EU並みの措置が検討される可能性も

ここまで見てきたように、米国ではインフルエンサーといった推奨者も取り締まりの対象とし、EUではデジタルプラットフォーム運営事業者にもステマ対策を義務づけています。一方、包括的にステマを取り締まるというスタンスは、米国・EU・日本に共通した点です。

ステマ規制の在り方を議論した消費者庁の検討会では、インフルエンサーやデジタルプラットフォーム運営事業者への対応が課題に上ったものの、最終的には見送られました。しかし、今回導入した規制では効果がないと判断された場合、将来的に米国やEUのような厳しい措置が検討される可能性も出てきそうです。

デザインの良し悪しを決めるUI/UXのポイント

「デザインは自分で手を動かして作れるわけでもないし、感覚的にしかデザインの良い悪いが判断できない」なんていうケースはありませんか?デザインの良し悪しの判断がつかないという悩みを抱えているWeb担当者へ、ウェブデザインの良し悪しポイントをお伝えします。

デザイナー兼フロントエンドを担当している視点で、実際の Webサイト の見た目について何に気をつけて制作しているのか紹介していきます。

Webサイトの見た目って大事?

そもそもWebサイトの見た目ってなぜ大事なのかを説明していきます。 Webサイトは会社やサービスにとっての看板・営業資料・ブランドなどさまざまな役割があります。 そんな役割を担っているWebサイトの見た目が読みにくかったり、古かったり、モバイル対応していなかったりすると、ユーザーはその会社・サービスのWebサイトを見てどう感じると思いますか? 「使いにくい・わかりにくい・結局何の会社なのか分からなかった・不信感出た」など、ファーストインプレッションの悪さから、信頼感を失うことにつながるかもしれません。

また、デザイナーが一度は読んでいるのではないかというくらいの名著の『インターフェイスデザインの心理学』では、心理的に「綺麗なUIのものは綺麗じゃないUIよりも使いやすく感じる」そうです。

上記を踏まえると、Webサイトの見た目は綺麗に越したことはないとわかるかと思います。 その中で僕が気をつけている点をそれぞれ紹介していきます。

アクセシビリティ

サイトによっては老若男女、様々な人がサイトに訪れることがあるかと思います。 その中で、例えば視力が低い人がサイトを見たときに重要な文字が小さすぎて読めないことや、文字が薄すぎて読めないことがあると、それはユーザーの体験、UXが悪いと言えます。

フォントのサイズについて

基本的に文章の文字のサイズは16pxにして、ラベルやそこまで重要ではない文字については、12pxを使ったりします。 もし文章が12pxだったり10pxだったら、かなり読みにくくなるかと思います。 実際にGoogleのマテリアルデザインのページもbodyテキストのサイズを16px基準にしてあり、W3Cではもっと大きめの24px基準と記載されていますが、文章で24pxとなるとやや大きすぎるので、Googleが基準としている16px – 24pxがちょうどいいと考えています。 また、行間に関しましても、読みやすい行間を設定する必要があり、W3Cの150%から200%くらいをよく使用します。

文字サイズと行間の例

ブログや文章が沢山くる箇所は有名なメディアサイトやnote.comのサイズ感を参考にしたりします。 多くの人が既に利用しているサービスやサイトは、、使いやすいように設計されているだろうと思って、みにいきます。

また記事など文章読む系ページの幅は620px ~ 640pxに設定し、横幅を広くなりすぎないようにしています。 PCや大きなディスプレイで閲覧する時に、横幅が広すぎると読みにくいからです。

背景とのコントラスト

背景とのコントラストは十分つけて目が悪い人にも読めるように気を付けます。 コントラストのチェックはいろんなツールが沢山世に出ていますが、よく使用するのはcolorbaseです。

背景とのコントラストの例

ただ、フォントサイズやコントラストについて、良質なウェブサイトまとめサイトなどに載っているサイトの中には、小さすぎたり・背景色が薄すぎるサイトが上がっていたりしますので、ターゲットや目的に応じてデザインすればいいと考えています。

情緒のデザイン

ウェブサイトはただただ情報を並べているだけのものでは、つまらないと思いますし、会社のイメージやブランドのイメージのためにも訪問者の情緒に語り掛けるデザインも必要と考えています。 なのでぱっと見の印象・雰囲気もウェブサイト全体を通して会社やサービス・ブランドに合ったデザインになるようにすり合わせていきます。

実際の制作工程では、デザインに落として込むためにどのような会話が適切で、どのような言葉でデザイナーに伝えるかが難しい部分ではあるのではないでしょうか。具体的に説明して自由度のないデザインにするのか、自由度を高くして最大限にパフォーマンスを出せるように考えるのか。分かれる部分なのではないかと感じています。

情緒の部分で言うと、キーワードをいくつか出して、Dos and Donts(やることやらないこと)をリスト形式で洗い出して、それに沿ってデザインしていきます。

※基本的にはフォントや色はレギュレーションを前提として工夫

優しいデザイン

優しいデザインとは、「多くの人が見て、わかりやすい・たのしい・便利などウェブサイトを通してポジティブな体験ができるUIのこと」と考えています。 その中でも上記で紹介した情緒を忘れずに、ただの情報が並んでいるページにならないように、デザインし、アクセシビリティにも気を付けて制作していきます。 多くの人に見てもらいたいサイトなのに、文字が小さすぎて年配の方や視力が弱い人などが利用できないサイトになってしまうと、その人たちからの印象は悪くなりますし、まず優しくないです。 ウェブサイトに訪問してくれている誰もが求めている情報に簡単にアクセスできる状態をウェブで制作し、優しいデザインで良い体験を作っていきます。 自分たちはこの優しいデザインを目指して日々活動しています。

実際にデザインを手を動かしてしないから、デザインの良し悪しがわからないという方も、参考のデザインを見ると一目瞭然なところもあったと思います。

特にブランディングの差別化にもつながる情緒に関しては常にイケてるサイトをまとめサイトで見て、どんな表現がトレンドなのか、どんな構成がいいのかをインプットしています。インプットしたノウハウは、差別化を図ることができるように、企業のブランディングに合わせて取り入れています。

「ステマ」規制への対応…事業者が検討すべきこと

自社広告が「事業者の表示」に該当するかどうかーー2023年10月1日から、景品表示法による「ステルスマーケティング(ステマ)」の規制がスタートします。

景品表示法の告示で、ステマの定義を「事業者が自己の供給する商品または役務の取引について行う表示であって、一般消費者が当該表示であることを判別することが困難であると認められるもの」と規定。

下記の2要件を満たすとステマに該当します。

  1. 事業者の表示である
  2. 事業者の表示であることが一般消費者にとって判断しにくい

「ステルスマーケティング(ステマ)の規制」に関しては、「ステマ」規制への対応…景品表示法の告示と運用基準の概要で記載していますので参考にしてみてください。

ここでは、施行までに事業者が検討すべきこととは何かを説明します。

ポイントとなるのが、自社の広告が「事業者の表示」に該当するかどうかを吟味することです。

グループ全体の従業員を管理

「事業者の表示」に該当するものとして、真っ先に挙げられるのが、事業者が自ら行う表示です。

自社またはグループ会社の販売促進・営業部門の従業員や管理職が、売上を伸ばすために、口コミサイトにライバル製品の悪口を投稿したりすると、「事業者の表示」となります。

このため、グループ全体の関連部署を対象に、ステマを行わないように周知しなければなりません。まずは内部から固めることが大切です。

プロモーションを企画する際の注意点

プロモーション活動で事業者が第三者に経済的な利益を提供したとしても、それだけで「事業者の表示」とは判断されません。高額商品の提供などを除き、サンプル品を提供したり、お試し券・クーポン券を提供したりする行為自体が、規制の対象となることはありません。しかし、事業者が第三者に対し、「自社商品を高く評価してほしい」や「他社商品を低く評価してほしい」など、表示内容に関与するとステマに該当します。

一般消費者にとって「事業者の表示」であることが明らかな場合も規制の対象外となり、「観光大使」といった肩書でPRしたり、スポーツ選手のユニフォームに商品や企業のロゴを入れたりしても問題となりません。

また、ある商品の「CM出演」のみを契約しているタレントが、契約の対象となっていない「自身のSNS」に投稿した写真に、その商品が映り込んでいる場合でも、タレントの意思に基づく表示ならば「事業者の表示」に該当しません。

一方、映画やドラマの中で自社商品を利用してもらうために、撮影用の商品を無料で提供したり、広告費を支払ったりする手法である「プロダクトプレイスメント」は、「事業者の表示」に該当します。ただし、映画やドラマのエンドロールに事業者名が記載されている場合には、「事業者の表示」であることが明瞭となっていることから、「広告」などの表示は不要と考えられます。

コンテンツを作成する際の注意点

コンテンツを作成する際には、事業者のコンテンツ(事業者の表示)であるかどうかを明確にすることがポイントとなります。

商品やサービスを紹介したインターネット上のサイト・記事・動画などについては、事業者のコンテンツであるかどうかがはっきりしない場合、ステマに該当する恐れがあります。このため、一般消費者が事業者のコンテンツであると判断できるように表示する(または、制作者に表示させる)ことが必要です。

後述するように、アフィリエイターが制作するアフィリエイト広告については、「広告」「PR」などと目立つように明記しなければなりません。

インフルエンサー活用の注意点

「事業者の表示」に該当するか否かの判断は、事業者が表示内容の決定に関与したかどうかがポイントとなります。

例えば、事業者がインフルエンサーに商品を無償で提供し、SNSを通じた表示を依頼したものの、インフルエンサーが自分の意思で表示した場合には、「事業者の表示」に該当しないと考えられます。

ただし、その際に重要なのは、「表示内容について一切のやり取りがなかったか」、「過去に対価を支払った関係性がどの程度続いているか」などを考慮に入れること。思い当たる点があれば、依頼を控えるべきです。

加えて、インフルエンサーに無償で商品を提供する際に、「感想をSNSなどに投稿するかどうかは自由」、「投稿する場合は、自身の自主的な意思に基づいて投稿内容を決定してほしい」と表示したとしても、「事業者の表示」でないとは言えません。このケースは、個別事案ごとに判断されることになりそうです。

このほか、事業者からインフルエンサーに対し、投稿の依頼も表示内容への関与もなかったとしても、高額な物品を提供した場合には、取り締まり当局の調査対象となり得ると考えられます。

ECサイトの注意点

ECサイトの出店事業者が、ブローカーや自社商品の購入者に依頼して、ECサイトのレビューで自社商品を高く評価するように表示させることは、ステマに該当します。

一方、購入者が自分の意思で、ECサイトのレビュー機能を使って、購入した商品を評価する場合は規制の対象となりません。

また、ECサイトの出店事業者が自社商品の購入者に対し、ECサイトのレビュー投稿の謝礼として、「次回割引クーポン」を配布する場合も、出店事業者と購入者の間で、投稿内容についてのやり取りが直接的にも間接的にも一切行われておらず、購入者が自分の意思で投稿内容を決めた場合には規制の対象外となります。

レビューの注意点

ECサイトのレビュー機能を使って、購入者が自分の意思で投稿した内容に、重大な問題が含まれていれば、事業者は投稿の修正を求める必要があります。

例えば、健康食品で「ガンが治った」などの投稿があり、放置しておくと、販売会社の責任も問われる可能性があります。そうしたケースで購入者に修正を求めたとしても、それだけをもって「事業者の表示」とはなりません。むしろ、放置しておくと、重大な法令違反につながる可能性があります。

アフィリエイト広告の注意点

広告代理店や仲介業者を介して、アフィリエイターに作成してもらうアフィリエイト広告については、その仕組みを考えると、原則として「事業者の表示」に該当します。

このため、「広告」である旨を明記していないアフィリエイト広告は、取り締まりの対象となります。事業者は2023年9月末までに、アフィリエイト広告の修正や削除を行わなければなりません。

パブリシティ記事の注意点

雑誌や新聞、テレビなどのメディアが、自らの企画・編集・制作に基づいて商品を紹介したり、特集を企画したりすることは問題となりません。

ただし、事業者が記事の内容を事前に確認したり、修正したりするケースについては、行政による調査で個別の判断となるため、注意が必要です。

一方、グルメガイドの書籍、グルメのテレビ番組などについては、一般消費者は取材対象者からの協力があると理解しているため、原則、告示の規制対象となりません。

放置しておくと取り締まりの対象に

2023年10月1日の施行後に、修正や削除が可能であるにもかかわらず、ステマに該当する広告を放置しておくと、取り締まりの対象となります

このため、事業者は2023年9月末までに、ステマの可能性のある表示・広告を修正または削除しなければなりません

一方、表示を作成した第三者と連絡がつかないなど、施行後に「事業者の表示」であると判断できない場合には、規制の対象となりません。

違反すると社会的な信用が低下

ステマと認定されると、事業者名が公表され、社会的な信用が低下し、事業者は大きなダメージを受けます。今回の新たな規制を機に、自社の広告活動を見直してみてはいかがでしょうか。

「ステマ」規制への対応…景品表示法の告示と運用基準の概要

2023年10月1日、「ステルスマーケティング」の取り締まりがスタート。

2023年10月1日から、「ステルスマーケティング(ステマ)」に対する規制が始まります。違反すると景品表示法違反に問われ、事業者名や違反内容が公表されます。

消費者庁は2023年3月28日、景品表示法の規制にステマを追加すると告示しました。10月1日から施行されます。

ステマとは、事業者の広告であることを隠して、あたかも著名人や一般消費者が自主的に商品・サービスを評価していると見せかける手法です。

その典型例として、インフルエンサーに対し、SNS上で自社商品を高く評価するように依頼する行為があります。広告代理店などの仲介業者の中に悪質な企業があり、また、それを知ってか知らずか活用している販売業者が問題となっています。

違反した事業者には景表法に基づく措置命令

欧米などの先進国では、ステマに対する厳しい規制が敷かれていますが、日本は法的に未整備でした。このため、日本は「ステマ天国」と言われ、ステマの草刈り場となってきました。

そうした事情を踏まえ、消費者庁は景品表示法に新たな規制を設けて、ステマの取り締まりに乗り出します。

違反した事業者には行政処分が科されます。具体的には、景品表示法に基づく措置命令を受けます。

措置命令の内容は、下記などが挙げられます。

  1. 違法な表示を止めること
  2. 全国紙などで違法な表示であることを一般消費者に周知すること
  3. 社内に再発防止策を整備すること

ステマと判断するための要件は2つ

では、どのようなケースがステマに該当するのでしょうか?景品表示法の告示は、「事業者が自己の供給する商品または役務の取引について行う表示であって、一般消費者が当該表示であることを判別することが困難であると認められるもの」とステマを規定しています。

不当景品類及び不当表示防止法 (昭和三十七年法律第百三十四号) 第五条第三号の規定に基づき、一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示を次のように指定し、令和五年十月一日から施行する。

一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示

事業者が自己の供給する商品又は役務の取引について行う表示であって、一般消費者が当該表示であることを判別することが困難であると認められるもの

引用:内閣府告示第十九号

わかりやすく言えば、下記の2つの要件を満たすと、ステマと判断されます。

  1. 事業者の表示である
  2. 事業者の表示であることが一般消費者にとって判断しにくい

ポイントは「表示内容の決定」への関与

具体的な考え方については、「運用基準」で説明しています。まず、告示の1つ目の要件である「事業者の表示である」に該当するケースについて見ていきましょう。

「事業者の表示である」かどうかの判断は、事業者が「表示内容の決定」に関与したか否かがポイントとなります。

事業者がインフルエンサーや一般消費者に対して、表示してほしい内容を伝えた場合、つまり、第三者の自由な意思に基づく表示とは言えない場合は、「事業者の表示である」に該当します。

具体的な事例として、次のようなケースがあります。

  • 事業者がインフルエンサーや著名人などに対し、SNSや口コミサイトへの自社製品に関する投稿を依頼し、表示してほしい内容も伝えるケース。
  • ショッピングモールサイトの出店事業者が、購入者に対し、サイトのレビュー機能を用いて自社製品を高く評価してほしいと依頼するケース。
  • 事業者がアフィリエイターに依頼して、「広告」と明記せずに自社製品のアフィリエイト広告を掲載してもらうケース。
  • 事業者が他社に依頼して、プラットフォームの口コミ投稿で、ライバル企業の製品を低く評価させるケース。
  • 大量のハッシュタグに埋もれた「#PR」はダメ

次に、告示の2つめの要件である「事業者の表示であることが一般消費者にとって判断しにくい」とは、どのようなケースでしょうか?

具体例として、次のようなものが挙げられます。

  • 事業者がアフィリエイターに依頼して制作されたアフィリエイト広告に、「広告」「PR」と明記していないケース。
  • 事業者の表示である旨が、文末など一般消費者が認識しにくい箇所に記載されていたり、小さな文字で書かれていたりするケース。
  • 動画の途中や終わりに、短い時間で「広告」と表示するケース。
  • SNS上のハッシュタグで「#PR」と表示しているものの、大量のハッシュタグに埋もれているケース。
  • 記事の冒頭に「広告」と明記しているものの、文中に「第三者の感想」と記述するなど、わかりにくいケース。

ステマに該当しないケースとは?

運用基準では、ステマに該当しないケースについても説明しています。以下に主なものを紹介します。

事業者が不特定多数の人にサンプル品を提供した結果、サンプル品をもらった人が自分の意思で投稿した場合は、ステマに該当しません。

また、事業者が特段の関係性のない人に向けて、単にプレゼントした結果、プレゼントをもらった人が自分の意思で投稿する場合もステマとは言えません。

当然ですが、ECサイトで商品を購入した一般消費者が、サイトのレビュー機能を使って自分の意思で投稿する場合も、何ら問題ありません。

このほか、事業者がSNS上で展開するキャンペーンや懸賞に応募するために、自分の意思でSNS上に表示することもステマに該当しません。

インフルエンサーマーケティングがいけないの?

すべてのマーケティング キャンペーンには多少のリスクが伴いますが、ステルス マーケティングの場合はなおさらです。 ステルス マーケティングのようなマーケティング活動の問題は、非倫理的な宣伝の仕掛けに根ざしていることが多いことです。視聴者は、それがブランド コンテンツであることを明らかにせずに、広告を見るように促されます。

一方で、情報があふれている時代に、“目利き”の判断に頼ることは自然の流れではあります。消費者側も明確な判断基準を持っていないですし、難しい説明を受けてもなかなか覚えてられないでしょう。

さらに、同じ素材を使っていて、質感、見た目、効果、価格でそこまで大きな差異がなく、素人から見たら違いが分かりづらいこともあると思います。

そんな状況で、例えば100個のコスメを実際に試した人の感想は非常に興味深いですよね。100個もコスメを比べて購入はできないです。その役割を担っているのがインフルエンサーであり、彼らの評価は立派な付加価値です。

そして、彼らの付加価値を理解してプロモーション設計、コミュニケーション設計を行うマーケターの存在も企業を守り、倫理的なマーケティングを行う上で必要な存在でしょう。

インフルエンサーマーケティングは、マーケターやプロモーター、広告代理店、マーケティング会社、事業会社の倫理観ともに進化するかもしれません。 マーケティングには倫理観が必要なことを意識するきっかけになればと思います。

ウェブサイト制作のデザイン前段階のポイント

デザイナー兼フロントエンドをしています「こがけん」です。

ウェブサイトのリニューアルや改修を繰り返しているが、どうしたらWebサイトのデザインが良くなるのか悩まれた経験はないでしょうか?

僕も自分が作ったデザインは結局良いデザインだったのか、どうしたら良いデザインになるのかよく悩みます。

その悩みを解決するために、国内海外問わず有名なデザイナーさんの動画や本でインプットをし、良いとされているデザインを勉強してきました。

ウェブサイトを制作するにあたり、見た目や設計、実装など様々なことを考慮しながら制作しています。もちろんテクニカルな部分もあるのですが、ウェブサイト制作はデザインする前段階が大切だったりします。この記事では、デザイナー兼フロントエンドが自らの経験をもとに、特にUI/UXにおいてデザインする前に気をつけていることを紹介していきます。

ウェブサイトの構成について

ここで言うウェブサイトの構成とは、どんなページがあって、階層構造がどうなっているかを指します。

例えば、よくあるコーポレートサイトでしたら以下のようなウェブサイトの構成になります。

  • トップページ
    • 会社概要
    • サービス
      • 各サービス詳細
    • 採用情報
    • お知らせ
      • お知らせ記事詳細
    • お問い合わせ

上記をウェブサイトの構成とこの記事では呼ばせていただきます。

ウェブサイトの構成は、サービスやプロダクトなどの方向性に基づき、さらにリサーチを行った上で考えていきます。

ウェブサイトの構成が整理されていないと、回遊がしにくく・情報にたどり着きにくいサイトになってしまうので、方向性の共有とリサーチはとても大切になってきます。

(ちゃんと考えてNotionやGoogleのスプレッドシートでまとめます!)

方向性の確認

まずどんなウェブサイトを誰に向けて作るのか明確にします。

お客様のサービスやプロダクトへの理解を深め、どのようなマーケティング活動をしたいのかを把握し、必要なコンテンツを洗い出します

新規制作ではなくリニューアルの場合は、既存のサイトも参考にしつつ、必要なコンテンツ・不要なコンテンツ、足りないコンテンツなど考えます。

なんでもかんでもコンテンツを入れればいいというわけではなく、ユーザーが必要としている情報を過不足なく設置していくのが大事です。それから、ユーザーが欲しているコンテンツを表示できるようにコンテンツ同士を持たせることも考えます。関連記事や関連商品を表示させるなど、ユーザーがストレスなく情報を探せるユーザビリティを考えます。

リサーチ

同じ業界やジャンルで、どんなコンテンツが重要視されている・決まり手になっているのかを調査します。「何も知らないor知っているつもり」で作るよりも、既に作られている周りのサイトを何個も見て、どんなコンテンツがどんな構成でまとめられているのかを見ておきます。競合他社と差別化したサイトを作るという視点においても必要な作業です。

  • このリサーチでは、競合他社のウェブサイトに関して以下のこと確認します。どんなコンテンツがあるのか
  • サイトの設計はどうなっているか
  • 写真・トンマナはどうなっているか

(こちらも同様NotionやGoogleスプレッドシートにまとめていきます!)

ページ設計

リサーチとクライアント企業の方向性に基づいて、ページの設計をしていきます。

話し合っていることは基本的に以下になります。

  • ビジネスゴール
  • 利用者やターゲット
  • 課題感、改善ポイント
  • ワイヤー構成
  • 機能

デザイナーは上記を受けてデザインに落とし込める粒度で再整理をしています。

機能面(絞り込み・ソート・ページネーション・カルーセル・API連携など)はユーザーの体験にも関わる部分です。どのページにどの機能が来るかはあらかじめ考えておきます。

情報設計

プロジェクトでは情報設計は大切です。基本的に以下の流れで行います。

  1. ペルソナの洗い出し
  2. 情報の優先順位を確定
  3. 割合を決める
  4. ペルソナ毎にストーリーを洗い出す
  5. コンテンツを抽出する
  6. 回遊導線の確保
  7. 優先度の高いペルソナに対するコンテンツをトップページに配置
  8. 優先度が2番目以降の導線を設置
  9. どんな流れで優先度1番のペルソナが回遊するのか思考し最適化

自分の場合、気をつける点としましては、ペルソナはそこまで深く決めつけない・ストーリーも数個あれば良しとしています。

例えば、賛否あるかと思いますが、「25歳男性、趣味サッカー、仕事は営業、ーーー細かい性格の説明ーーー」のような細かい性格までのペルソナは設定せず、サイトを訪問する可能性のある人をザッと洗い出すだけにしています。

理由は、細かく設定しても結局正解なのかわからない。そもそも個人的に細かく思い浮かばない。。。からです。

細かく設定するのも悪くないですが、自分は大枠「年齢・性別・収入・お金の余裕さや使い方・今のステータス(転職中・学生・会社員など)」がわかれば、デザインの方向性やコンテンツの見せ方は決められるので、架空の人物の”細かい性格”までは設定していないです。

ターゲットは、「何歳から何歳の男女、リテラシーはこんな層、お金に余裕があるか否か、転職中」などざっくりと抽出し、あとはその人が探している・求めているコンテンツを洗い出して優先度を考えています。

ペルソナについて深く考えることもあります

ペルソナがどんな層になるのかも考慮します。細かな具体のペルソナというより、ターゲット層のイメージ=つまり好きそうなモノはなんだろうか?と考えます。

例えば、イノベーター理論は新プロダクトの普及でよく使われるマーケティング理論で、5つのタイプに分類することができます。

  • イノベーター:最新のものに敏感で真っ先に新型iPhoneを買うような人
  • アーリーアダプター:イケてる人がそれを使い出したら使い出す人
  • アーリーマジョリティ:みんなが使っているから使う人→一番多い
  • レイトマジョリティ:ほとんどの人が使っているから使う人→人口多い
  • ラガード:みんな使い始めてやっと動き出す人

極端に言うとイノベーターやアーリーアダプターは「最新の・・・」「日本初の・・・」などのワードが響き、レイトマジョリティやラガードは「〇〇万人が満足・・・」「〇〇(有名人や公的機関)が認めた・・・」などのワードが響きやすい。みたいな感じです。

あとはシチュエーションによってもイメージは変わりますよね。例えば、高価な物と安価な物ではイメージも違います。

また、即決感覚と熟考感覚についても考慮します。

  • 即決感覚:未来の機会損失<現在の機会損失
  • 熟考感覚:未来の機会損失>現在の機会損失

これらは情報設計だけでなく、デザイン・ライティングするに当たって、どんなアピールをしていくのか考える時にも使えるので、考えておくと良いです。

例)即決感覚が強い:「〇日まで無料でお試しできます」や「今だけ〇〇%割引」がより目立つデザインにする

即決感覚に作用するようなキャンペーンは、基本的には4CのPriceでの差別化になることが多いので、心理的なブレーキを取り除きながらアクセルを心理的に押せるようなデザインをします。

例)熟考感覚が強い:商品やサービスの説明をしっかりする。長期的にあなたにとって得ですよということを説明でアピール。

比較的に長く使うモノやコト、高価なモノやコトに関しては検討期間は長くなりやすいです。検討フェーズに合わせて適切なタッチポイントでコミュニケーションが取れるように、まずはファーストインプレッションで信頼度が上がるように気をつけています。

簡単にはなりますが、競合他社の調査を行い、方向性を定まっても、デザインする前に粒度を細かくして考えたりします。

このようにデザインに入るまでに時間が結構かかる場合も全然有ります。

いろいろ紹介してきましてが、デザインする前に、「構成・方向性・リサーチ・ページ設計・情報設計・ペルソナについて」などデザインする前に決めることや考えることがあります。

デザインはすぐできるんでしょ?と思われている方も多いかもしれませんが、そんなことはないんです!

また、クライアント企業の協力があってこそ、デザインに必要な情報や方向性を把握することできます。熱い想いだけはプロジェクトは前進させるのは難しいでしょう、デザイン前のプロセスでは設計にするにあたって必要な情報を整理できるかはポイントになってくるのではないでしょうか。

2023年に試すべきランディングページのベストプラクティス・トレンド

ランディングページというと、縦長の見た目がすごいグラフィックのキラキラなサイトをイメージするのではないでしょうか?

特に日本では、商品をドンっと乗せたり、キラキラの文字・黄金の文字がデカデカとあったり、装飾が多い印象があります。

そんな中で、今年2023年にどのようなことを気をつけてランディングページを制作していくのが良いのかを紹介していきます。

また個人的に国内外のランディングページも見ていて、取り入れた方が良いと感じているトレンド・デザインを紹介します。

ランディングページが重要な理由

そもそもなぜランディングページが必要なのでしょう?

まずは、どんな目的・シチュエーションで使われているのか、紹介していきます。

1メッセージ1アクションのために特化して作れる

ランディングページの一番重要な理由は、1つのメッセージ、1つのアクションにフォーカスして訴求できます。

コンバージョン率の向上

1つ目の理由に通ずるのですが、ランディングページは、特定のアクション(フォームの入力、製品の購入、無料体験など)をするためにデザインされているため、コンバージョン率が高くなりやすいです。

アクセス解析

ランディングページを使用することで、どのようなメディアやキャンペーンからのアクセスが多いのかを分析することができます。

実際に流入しているユーザーの属性も知ることができます。

セグメンテーション

ランディングページを使用することで、特定のターゲットに向けたメッセージを届けることができます。

ターゲットに対しての訴求をサイトで正しく行うことが重要で、文章や載せるコンテンツをしっかり検討する必要があります。

情報の収集

ランディングページを使用することで、見込み客の情報を収集し、将来的なマーケティング活動に活用することができます。

ランディングページ設計・制作のベストプラクティス

では次に、ランディングページを制作する際に気を付けるべき点を紹介していきます。

目的・ターゲットを明確にする

ランディングページの設計において、一番重要なことは、目的を明確にすることです。

どのようなアクションを促すのか、どのようなターゲットに向けたメッセージを届けるのかを明確にする必要があります。

目的が明確になっていないと、特に何も生み出さないLPになってしまいます。

コンテンツを簡潔にする

ランディングページには、必要最低限の情報だけを提供するようにします。

読みにくい文章や、重複しすぎている情報はなるべく避けますが、訪問者が隅から隅まで読んでいることはほとんどないので、数回似ていることを記載する程度でしたら問題ないと考えています。

アクションを明確にする

ランディングページで訪問者が何をすればよいのかを明確に伝えるのが大事です。

ですのでアクションボタン(CTAのボタン)は、明確にするためコントラストを大きくし設置します。

フォームを簡単・簡潔にする

短くて簡潔なフォームを作り、入力の負担をできるだけ下げます。

分析・仮説検証する

ランディングページの設計においては、分析・仮説検証を行うことで、ターゲットに対して最適な設計を見つけることができます。

公開して計測・分析などをしない場合、何を改善したらいいか、どんな効果があったのかを知ることができません。

公開してから、数字を追って改善点や将来的な施策を検討すると、求めているゴールに向かった行動が取れます。

ランディングページのデザインでよくある間違い

よくあるランディングページ制作で失敗する点をいくつか紹介します。

コンテンツが複雑で読みづらい

ランディングページは目的を明確に伝えるため、複雑すぎないデザインを使用する方が良いです。

なんでもかんでも詰め込んだら、何を言いたいのか分かりにくくなってしまい、結局何も伝わらないランディングページになってしまいます。

重要な情報が見落としやすい

ランディングページの上部に重要な情報を配置することで、視線を引きやすくなり、まず何のサイトに飛んだのか理解できます。

ランディングページの下の方まで読まないと何のことを言っているのかわからない場合は、重要な情報が全然伝わっていない可能性があります。

コンテンツを洗い出し、ターゲットに合わせて優先順位を決めて制作すると、伝わりやすいページが作れます。

コピー・が文言があっていない

コピーはランディングページの主要な目的を簡潔かつ効果的に説明するために重要です。

文章がよくわからなかったり、説明が長すぎたりすると、何も伝わらないまま訪問者は離脱してしまいます。

ターゲットの属性によっても、どんなコピーが響きやすいのか変わってきますので、ターゲットについて洗い出し、どんな文章があっているのか考える必要があります。

こちらについては、「ウェブサイト制作のデザイン前段階のポイント」で少し紹介しています。

フォームが長すぎる

フォームは必要最低限の情報を収集するように短くし、必須の項目で埋め尽くさないようにします。

必要じゃない項目は削除し、お問い合わせのハードルを下げましょう。

ボタンが見つけにくい

ランディングページに欲しいアクションを取らせるために、明確で目立つボタンを配置することが重要です。

シンプルなデザインにすると、見出しなのかボタンなのか分かりにくくなってしまうことがありますので、注意が必要です。

試すべきデザイントレンド

毎年デザイン系の方々がデザイントレンドについてまとめて紹介したりしていますが、人によっては違うことを言っていたりマチマチなこともあるので、自分なりにどんなことを今年試していくのがいいと感じているのか紹介していきます。

トレンドとは言いつつも、結構普遍的なものが多いのでご了承ください。

シンプル・モダン

シンプルでモダンなデザインを採用し、余分な要素を取り除くことで、メッセージが伝わりやすく、目的のコンテンツを強調できます。

これにより、サイトの訪問者が目的のコンテンツにすぐにアクセスできるようになり、体験もコンバージョン率も良くなります。

Lazy • A capture tool for knowledge – lazy.so
13インチMacBook Pro – Apple(日本)

ビデオ・Gifアニメーション

ビデオやGifアニメーションを使って、ブランドや製品を擬似体験できるようにすることで、訪問者に強い印象を与えます。

また、静止画よりもわかりやすくブランドや製品を紹介できます。

Spir(スピア) – 日程調整ビジネスカレンダー
Splice – 数百万の音楽素材を定額DL!100 ロイヤリティフリー

スクロール時のアニメーション

スクロールに合わせて、アニメーションを使ってコンテンツを表示することで、ユーザーエクスペリエンスを向上させます。

アニメーションは、スクロールに応じて発火させるため、シンプルなデザインでも単調になりすぎないようにする1つの手段です。

時間割アプリ「Penmark」- 大学生のための履修管理SNS

マイクロインタラクション

小さなアニメーションやトランジションを使って、目的のコンテンツに誘導することで、目的を達成するためのヒントを与えます。

これにより、訪問者が目的のコンテンツにすぐにアクセスでき、コンバージョン率を高めることができます。

ただやりすぎると何を見たらいいのかわからなくなるため、全体のアニメーションとのバランスをとりながらインタラクションをつけるか否か判断します。

2022 AUTUMN COLLECTION – Tabio MEN – tabio.com

スマホデザイン

パソコンでスマホのデザイン+αの表現もよく見るようになりました。

利点としては、スマホが普及してスマホをデザイン性を担保しつつ、パソコンでそのままだと寂しくなるのを解消できます。

また、実装においてもスマホのレイアウトのままパソコンを組んで+αの実装をすれば良いので、工数はそこまで増えずに新しい表現ができます。(スクロールできる範囲には注意が必要です)

Large Diversity Songs|L&PEACE|フォーエル – foel.jp

まとめると、訪問者に優しく!伝わるランディングページを!

ポイントをまとめると以下!

  • 目的を明確にする
  • コンテンツは簡潔にわかり易く設計する
  • CTAもわかり易く・行動を促す
  • フォームは本当に必要な項目だけに絞る
  • ターゲットに合わせてコピー・訴求方法を練る
  • 公開後分析・仮説検証する

上記のことに気をつけながら制作を進めていき、効果のあるランディングページを作りましょう。

もちろん、グラフィック寄りのコテコテのランディングページも良いのですが、そもそものコンテンツの見やすさも含め、情報の取捨選択や訴求方法があっているかまずしっかり確認した方が失敗しにくいと思います。

また、デザインのトレンドも意識しつつ、普遍的なユーザビリティやアクセシビリティにも気をつけながら制作を行うと良いデザインができる可能性が高くなります。

FLOURISHでは、ランディングページの制作はもちろん、マーケティング関連のサポートも対応可能です。

いつでもお気軽にお問い合わせください。

健康食品の広告担当者が知っておきたい薬機法の9つのポイント

医薬品医療機器等法(薬機法)違反の容疑で健康食品販売業者が逮捕されたというニュースを耳にすることがあります。健康食品の広告は薬機法をはじめとする関連法規の順守が求められ、細心の注意が必要です。健康食品を取り扱う企業の広告担当者が知っておきたい薬機法の9つのポイントを解説します。

健康食品は下記の図に示すように、保健機能食品制度に基づく保健機能食品とそれ以外の健康食品に分けられます。健康食品のうち保健機能食品以外のものについては、保健機能食品と区別するために、いわゆる「健康食品」と呼ばれることもあります。今回はいわゆる「健康食品」にあたる健康食品と薬機法についてフォーカスして解説しています。

健康食品の位置付け

健康食品の広告に規制がある背景とは

健康食品で「高血圧が改善」「風邪を予防」など、医薬品的な効能効果を表示することは薬機法で禁止されています。

その理由は何でしょうか。「糖尿病を改善」と表示したサプリメントの広告を例に挙げて考えてみましょう。

糖尿病患者は医療機関に通院し、医師が処方した薬を服用したり、食事制限を行ったりします。

しかし、サプリメントの広告を鵜呑みにすると、自分の判断で薬の服用を中止したり、食事制限をやめたりする恐れがあります。そうなると、医療を受ける機会を失わせ、病状を悪化させてしまいます。このため、行き過ぎた広告を禁止しているのです。

ポイント1 薬機法は「何人も」に対しても適用

薬機法の規制は「何人」に対しても適用されます。販売業者だけでなく、原料メーカー、マスコミ、広告代理店なども対象になります。

ポイント2 無承認医薬品の広告の禁止

薬機法による健康食品の広告の取り締まりは、主に「承認前の医薬品、医療機器及び再生医療等製品の広告の禁止」(第68条)に基づいて行われます。

国の承認を受けずに医薬品的な効能効果をうたった場合、健康食品であっても無承認医薬品の広告とみなされてしまいます。

第68条に違反すると、2年以下の懲役または200万円以下の罰金が科せられます。

ポイント3 何が広告にあたるの?広告の3要件とは?

広告の違法性は(1)広告に該当するか(2)広告内容に医薬品的な要素があるか――の2段階で判断。どちらも満たす場合、薬機法違反になります。

第1段階の「広告に該当するか」については、薬機法の広告3要件を満たすかどうかで判断されます。

広告3要件とは次の3点。

  • 顧客を誘引する意図が明確であること。
  • 特定の商品名が明らかにされていること。
  • 一般人が認知できる状態であること。

これらの3要件をすべて満たす場合は、広告に該当します。

ライターが執筆した記事であっても、3要件を満たせば広告に該当します。一方、学術会議での発表は3要件を満たさず、広告に該当しません。

ポイント4 医薬品成分の混入

次に、違法性を判断する第2段階の「広告内容に医薬品的な要素があるか」について見ていきましょう。

まず、健康食品に医薬品成分が混入している場合は、医薬品とみなされます。

食薬区分の「専ら医薬品として使用される成分本質(原材料)リスト」に記載されている成分は、食品への使用が禁止されています。

ポイント5 医薬品的な効能効果とは?

健康食品であっても、医薬品的な効能効果を表示した場合には医薬品とみなされます。では、医薬品的な効能効果とはどのようなものでしょうか。

第1に、疾病の治療・予防を目的としたもの。例えば、「動脈硬化の人に」「高血圧の方に」「糖尿病の改善に」などです。

第2に、身体の組織機能の増強・増進を目的としたもの。例えば、「疲労回復」「体力増強」「食欲増進」「アンチエイジング」などがあります。

第3に、直接的な表現でなく、医薬品的な効能効果を暗示した場合も医薬品とみなされます。例えば、商品名に「漢方秘法」「延命〇〇」などの言葉を用いた場合です。「薬草を独自の製造法によって調製」という製法の説明も暗示に該当。また、含有成分の効能効果の説明も暗示したことになります。

このほか、医師・学者の談話、学説、経験談を用いた効能効果に関する表現も暗示に該当します。

事業者の責任で、科学的根拠を基に商品パッケージに機能性を表示するものとして、消費者庁に届け出された食品が機能性表示食品です。機能性表示食品は、「おなかの調子を整えます」「脂肪の吸収をおだやかにします」など、特定の保健の目的が期待できる(健康の維持及び増進に役立つ)という食品の機能性を表示することができます。特定保健用食品、栄養機能食品及び機能性表示食品以外の食品に、食品の持つ効果や機能を表示することはできません(食品表示基準第9条)

ポイント6 医薬品的な形状

薬機法では原則、形状のみによって医薬品に該当するかどうかを判断しません。

ただし、アンプル形状や噴射式スプレーなど、通常の食品では見られない形状のものは医薬品とみなされます。

ポイント7 用法用量

「食前に」「食後に」といった服用時期や服用間隔の記載は、医薬品的な用法用量に当たります。「成人1日3錠」という服用量の記載も同様です。

ただし、健康食品の連用によって健康被害が発生する危険性がある場合などでは、摂取時期や間隔の目安を表示することがあります。また、「1日摂取目安量」の記載は問題ありません。

ポイント8 BtoBも対象

薬機法の規制は消費者への販売だけでなく、企業間取引(BtoB)も対象。このため、健康食品の原料の広告であっても、医薬的な効能効果をうたうと薬機法に抵触します。

この点は業界内で間違った解釈が多く、注意が必要です。

ポイント9 措置命令と課徴金

薬機法の改正により、2021年8月1日から措置命令と課徴金の制度が導入されました。

措置命令は、虚偽・誇大広告と無承認医薬品の広告に対して適用。措置命令の内容は、違法な広告の中止、法違反したことを関係者や消費者へ周知、再発防止策の構築など。

課徴金は虚偽・誇大広告に対して科すことが可能とされています。

健康食品で行き過ぎた広告を行うと薬機法違反に問われ、懲役または罰金が科せられます。今後は措置命令が出されるケースも出てくるでしょう。

そうした事態を未然に防ぐために、健康食品の広告担当者は薬機法を十分に理解し、適正な広告を心がけましょう。

不況下にマーケティング予算を削減する?しない?

景気後退感は否めない

日本では倒産件数が前年同月36.3%増

倒産件数は、2022年5月から2023年3月まで11カ月連続で前年同月を上回り、2023年3月のは前年同月に比べて36.3%多い800件となりました。

2023年3月度の倒産企業の傾向としては、業歴「30年以上」が最多、業歴「5年以上10年未満」の新興企業が続きます。コロナ融資後倒産、人手不足倒産、後継者難倒産、物価高(インフレ)倒産などを理由に企業倒産は増加基調を強めています。

アメリカでも、2020 年6月にバイデン政権は給与保護プログラム (PPP) を開始し、8,000 億ドル近くの低利融資を中小企業に提供しました。PPP 資金はほぼ枯渇し、企業が PPP なしで生き残ることができるのか疑問が生じています。

FOMOからの解放

世界的にも、利益のないテクノロジー企業、SPAC(特別買収目的会社:未公開会社の買収を目的として設立される法人)、暗号通過関連に対して、投資家はさらなる影響に備えて選別をするタイミングに迎えているとも言われています。投資家たちはFOMO(Fear of Missing Out:取り残される恐怖)を断ち切るタイミングになるのでしょうか。

また、ハイテク企業は高給で人材を獲得し、さらに拡大するという成長シナリオを描いてきました。しかし、株価下落、金利上昇、インフレ、景気後退の懸念から、レイオフが行われました。

不景気とマーケティング予算の関係

このように最近は不景気な話題も多く、「不景気」という言葉を発せられると、マーケティングは真っ先に費用を削減されるセクターです。マーケティングとは、会社の筋肉ではなく、脂肪と思われてしまっているのでしょうか。

このような変化も激しい不況下で、本当にマーケティング予算を削減すべきかを考えてみましょう。

不景気のマーケティングコストの捉え方

不景気になると、マーケティング予算の圧縮もしくは削減が行われる理由の一つに、価値が測りにくく、もともと評価が低めであることも。

企業にとっては数字に直結しないと最初にカットできるセクターと考えられてしまいます。

実際に、Google と Facebook は、ビジネス サイクル (景気変動) に伴うマーケティング支出の急減により、広告収入が大幅に減少していると報告しています。デジタルマーケティング自体も潮目にあり、景気変動だけではないと考えています。

今回の景気後退という状況下は、ソーシャルメディアの衰退をはじめ、マーケティング手法やスタンスが大きく変わる潮目でもあるかのようなタイミングに感じます。2023年10月からステマ規制が始まります。ステルスマーケティングのような手法が広告・宣伝活動において散見していたこともあります。

このような、潮目の変わった不況下で、マーケティングコストを削減すべきなのでしょうか。過去の不況下での事例を踏まえて考えてみましょう。

不景気で削減するマーケティング領域のカテゴリーはどれ?

日本では、マーケティングと言ってイメージされるのは、SNSや広告、宣伝やPRなどプロモーション部分に感じます。最近ではマーケティング・コミュニケーションと言われるようになっています。

本来のマーケティングの領域は過去の4つの領域があります。

  1. 研究や開発や調査、新製品やサービスの発売(4P:Product)
  2. 価格とプロモーション(4P:Price/Place)
  3. コミュニケーション(4P:Promotion)
  4. コンテキストへの応答の調整(4P:Promotion/)

上記の4つのマーケティング領域ごとに、不況下での予算やリソースの削減を行うべきか考えてみましょう。

1.研究や開発や調査、新製品やサービスの発売

新たな商品やサービスを市場に投下するために、研究や開発、調査が行われます。新製品やサービスの開発プロジェクトは、景気後退を理由に中止されることもあるでしょう。

不況下の商品やサービスのローンチに関して、好景気時のローンチと比較した研究が行われています。

18 年間にわたる英国の 消費財カテゴリーにおける 8,981 件の製品発売、 63 年間にわたる米国の自動車市場における 1,071 件の製品発売を調査した研究があります。

その結果、景気後退時に立ち上げた商品やサービスは長期的に存続する可能性が高く、売上高も高いことが示されています。一方、より深刻な不況下では商品やサービスの生存期間が短くなることが明らかになりました。

また、BC(景気循環)におけるマーケティングの研究は多く行われており、市場に新たに生じたギャップや消費者支出の傾向の変化に迅速に対応し、経済が改善するにつれて成長の基盤を築くことができる可能性があると言われています。

景気後退時のローンチに成功させるには、研究開発や市場調査を維持し投資を集中させ、タイミングやターゲッティングがマッチしたという条件もあるでしょう。一つ言えることは、人間の心理として、景気が少しでも上向き安定してきたタイミングに、今までは購入できなかった新しい何かを購入したいと考えるのではないでしょうか。新しい何かは市場に新たに生じたギャップではないでしょうか。

このカテゴリーは、マーケティング・ミックスで使われるフレームワークである4PのProductの領域です。他のマーケティング領域のカテゴリーよりも、長期的なパフォーマンスを発揮する特長があります。

2.価格とプロモーション

このカテゴリーはマーケティング・ミックスで使われるフレームワークである4PのPriceの部分です。価格で差別化を行う割引キャンペーンのようなプロモーションについて考えてみましょう。

不況下でもなんとか売上を維持しようとした際に、売上=単価×販売数のどこを変更できるかと思い悩み、変更できる「単価」をどうにかしてコントロールしようと考えます。景気後退時には消費者は価格に敏感に反応するので、注意しましょう。

  • 単価×販売数=売上

不況下での価格プロモーションは、通常の価格に戻した時に消費者に影響を与え、一時的な値下げによる売り上げの伸びがないことが示されています。これはとっても面白い研究だったので、詳しく解説してみましょう。

不況下では価格プロモーションの効果が薄れる?

不況下では価格プロモーションの効果が薄れると示唆したのは、「ブランディングの科学」の著者でもあるバイロン・シャープ(Byron Sharp)。バイロン・シャープ先生は、実証データに基づいた理論を展開しており、コトラーを覆すというキャッチコピーでコトラーを否定していることで知られています。

下記の図は、バイロン・シャープ先生の研究結果を簡易にわかりやすく表したもので、10% の値下げと10%の値上げの価格変化に対するピーナッツバターの売上高の変化 (%) を示しています。労働市場が困難に陥っている市場(左側)、労働市場が回復している市場(右側)です。右に行くほど好景気です。

景気による値下げキャンペーン効果

この研究の結果から、労働市場が困難に陥っている市場(左側)では、労働市場が回復している市場(右側)に比べて、値下げによる売上高への効果は小さくなります。

しかし、この研究結果も市場やプロダクトが変われば、また違った結果になるかもしれません。現実世界では、最終的には経験の深さとマーケターのセンスが意思決定では問われるでしょう。

こういったBC(景気循環)におけるマーケティング効果の研究は多くの研究者に注目されています。データサイエンスが進んだから可能になっているとも言えるかもしれません。マーケターにとっては判断材料が増え、複数の事柄を連携させて考えることを可能にするデータサイエンスは非常に興味深いアイテムになっていくのではないでしょうか。

リーマンショック後の値上げの影響

かつてThe Economistで、金融危機での消費財メーカーの明暗が語られていました。

不況下でも消費財は強いと信じられていましたが、すべての消費財メーカーの振る舞いが消費者に受け入れられるわけでもないということがわかりました。

この不況で売上が減少したのは、大手消費財メーカーで、その原因は店舗独自のブランド、つまり「プライベートブランド」との競争によるものでした。プライベートブランドは大手消費財メーカーの商品に比べて価格が3/4ほど。さらにタイミングを誤って最大5分の1に値上げしたことで、この傾向が加速しました。

さらにプライベートブランドにより多くの棚スペースを与え、大手ブランドの存在を目立たなくすることでさらに大手ブランドを圧迫していきました。

利益率をコントロールするのはあり?なし?

また、利益率を上げるというのも社内報告のためによく行われる手法に思います。利益率は(売上-原価)➗売上=利益率となります。原価をコントロールすれば、利益率もコントロールできます。

  • (売上-原価)÷売上=利益率

日本では原価のコントロールにも目が行きがちですが、原価の抑制はなかなかおススメはできないです。下請けに負担を多くかけず、品質も悪くせずに、単価以外で利益率をコントロールできるのではあれば良い方法だとは思います。しかし、現実的にはなかなか難しく、成長性もなく、消極的な選択でもあるように思います。

3.コミュニケーション

SOV (シェア オブ ボイス:ある商品カテゴリーの全広告量に対する、当該商品やブランドの広告量の割合) を維持することが重要であると主張されていますが、SOV は長期的にはブランドに利益をもたらす可能性が高いという理由からです。

リーマンショック後のプロモーション効果

2008 年の金融危機では、かつて不況に強いと信じられていた消費財メーカーも落ち込みました。売上高で世界第3位の消費財企業ユニリーバは2009年8月、第2四半期の利益が前年同期比17%減少したと発表し、P&Gは四半期の利益が前年同期比18%減と報告しました。

消費財メーカーはプライベートブランドとの競争に不況下で敗れた結果でした。

しかし、すべての消費財メーカーが不調だったわけではありませんでした。注目すべきは、家庭用クリーニング用品の世界最大のメーカーであるReckitt (英国企業)の健闘です。

Reckitt は、2009年に第2四半期の利益が前年比14%増加、売上高が8%増加したと報告しました。この成功の要因は、ブランドの管理、マーケティング、ポジショニングが大きかったと後に言われています。この成功を担当者は「少数精鋭で、ヒエラルキーのない組織体制で、競合他社よりも迅速に意思決定を行うことができたことだ」と説明しています。

Reckitt は、競合他社のほとんどが削減を進めていた2008年に、マーケティングへの支出を 25% 増加させました。さらに、Reckitt のマーケティング責任者のベヒト氏は、「消費者がより高価なブランド品を購入するよう説得できる」「消費者は新しいフレーバーや香りなどの小さな変更にはお金を払わないだろう」とも言っています。

マーケティング・コミュニケーションの変化

さらに、近年はパンデミックや地政学的リスク、景気後退という変化に加えて、ソーシャル メディアも変化しています。Facebook と Twitter は、衰退に苦しむ主要なソーシャル メディア プラットフォームとしてよく挙げられます。マーケティング・コミュニケーション自体も、変わっていくのではないでしょうか

4.コンテキスト(文脈)の調整

不況下において、生命活動に必要なものを除く、消費の優先順位を再評価します。自動車、電化製品、家電製品、レストランでの食事、旅行、芸術と娯楽、新しい衣料品、お菓子など。

不況下はお金を使うのをやめる時だけでなく、お金の使い方を変える時でもあります。

これは好機でもあります。なぜなら、景気後退時に顧客が必要とするものになりたいと考えている企業は、獲得した新規顧客の多くを維持し、既存の顧客のロイヤルティを強化できるからです。

このチャンスに、顧客の心理や行動変化を把握して、ターゲットをイメージし、メッセージを調整する必要があるでしょう。

マーケティング予算に関して誰に相談する?

状況によっては、コストを抑えることは、財務上は賢明なことであると思います。その上で、必要なものと無駄なものを区別するように注意する必要があります。

マーケティング施策を検討する際に、予測してから実施することが多いでしょう。無形のスキルや評価しづらい結果といった特徴のあるマーケティングですが、不況と言われる時期にマーケティングの本質的な存在価値を向上させましょう。

増える分析ニーズとともに進化するデータ分析基盤:データレイク・データウェアハウス・データマート

データ分析のインフラ設計やデータ基盤の構築は、データ活用のステップのどこ?

データ活用というと視覚化の部分のみがフォーカスされることがあります。しかし、データ活用は、データの前処理やデータ基盤構築も重要な役割を果たしています。

データ活用のステップは、下記のような流れが一般的と言われています。

  1. データの探索と準備
    1. 課題の把握
    2. データの特徴の把握
    3. 目的の把握
    4. 目的、設定、評価基準、入力、出力
    5. 分析
    6. 考察
  2. データの変換・データインフラの構築
  3. データの視覚化とプレゼンテーション(レポート・BI)
  4. データモデリング(モデル構築・予測)
  5. 意思決定

データ基盤の構築は「2.データの変換・データワークフローの構築」の部分であり、分析を支える重要な役割をします。

データ活用に関しては、大きく分けて2つのパートでシステムは構成されていると考えられます。

  • データを貯めるところ
  • データを分析するところ

データ分析をするところは、非エンジニアでもBIツール(例:Google データポータル、Microsoft Power BI、Tableau)が思い浮かぶと思います。 では、データ分析に活用するデータを貯めるところは、どこでしょうか?

データウェアハウス(DWH)やデータレイク、データマートなどがデータ分析に活用するデータを貯めるところにあたります。

データウェアハウスの概念は、1990年に誕生したと言われています。

分析作業にはリソースを大量に使うことから、業務を実行するITシステムから分離し、リソースの制約なしに分析作業ができるようにする必要があります。

つまり、大量のデータを分析しようとするとデータを貯めるところは必須であり、データ分析およびデータ戦略をサポートすることに重要な役割を果たします。そして、人々は、データはアクセス可能な場所に保存され、適切にクリーンアップされ、定期的に更新される状態を望むでしょう。

今回は、増え続ける分析ニーズに応えるために進化したさまざまなデータアーキテクチャ(ビジネスで取り扱うデータを設計するための考え方、あるいは設計)について、データプラットフォームを中心に紹介します。

データプラットフォームの代表的なコンポーネント

データプラットフォームのアーキテクチャにおける代表的なコンポーネントとして「データレイク」、「データウェアハウス」、「データマート」があります。

データレイクとデータウェアハウスは比較されていますが、相互に補完することができます。「データレイク」、「データウェアハウス」、「データマート」それぞれの特徴について紹介します。

データレイク

さまざまなソースから収集したデータを、一元管理で貯めておけるリポジトリ(貯蔵庫、収納庫)のことです。「構造化データ」「半構造化」、音声、画像、ビデオなどの「非構造化データ」など、あらゆるサイズ、タイプ、形式のデータに対応できるストレージ システムです。

データレイク

主な製品:AWS Data Lake / Google Data Lake / Azure Data Lake / Snowflake Cloud Data Platform / Cloudera Data Platform etc

データウェアハウス

製品によって異なりますが、構造化および半構造化 (JSON、XML)を扱うことができます。データウェアハウスによっては非構造化データを扱うこともできます。事前定義された目的に合わせて処理をしたデータを保存します。

データウェアハウス

主な製品:Amazon Redshift / Amazon Athena / Google BigQuery / Azure Synapse / Snowflake etc

データマート

データ マートはデータ ウェアハウスと非常によく似ています。組織内の特定の部門、部門で使用できるように設計されます。

基本的に、データ マートはデータウェアハウスのデータをサブジェクト(主題)ごとに分解、整理します。データウェアハウスのサブジェクト指向です。

または、生データ(Raw Data)をデータ分析に活用できる構造化データに変換します。ETL プロセス(抽出、変換、格納)[※]などを活用して、生データのクレンジングや変換を行なった上で、データをデータマートに取り込みます。

下記はデータマートの種類です。

  • 従属型:既存のデータウェアハウス( DWH )からデータを抽出または加工し作成されるデータマート
  • 独立型:データウェアハウス( DWH )とは別のソースからデータを得て加工されるデータマート
  • ハイブリッド型:複数のソースからデータを抽出または加工して作成されるデータマート

※ ETLプロセスとETLプロセス

ETLプロセスは「Extract (抽出)」「Transform (変換)」「Load (格納:書き出し)」の略語です。 データベースやシステムからデータを抽出し、扱いやすいフォーマットに変換して、DWH(データウェアハウス)に書き出す一連のプロセスです。

一方で、ELTのプロセスは「Extract (抽出)」「Load (格納:書き出し)」「Transform (変換)」を表します。ELTプロセスは、生データ(Raw Data)をシステムからデータウェアハウスなどの出力先にデータを移動するプロセスで使われます。データ基盤がオンプレミスからクラウド環境への移行に伴い、ごく最近に採用されるようになったものです。

データレイクとデータウェアハウスとデータマートの比較のまとめ

データレイクには、1つ以上のシステムからの履歴データがそのままの形式で保存されます。構造化データだけでなく、音声や画像や動画などの非構造化データや、半構造化データも保存することができます。データレイクはELTプロセス(抽出、格納、変換)であることが多いです。

データウェアハウスは、 1 つ以上のシステムから履歴データを事前定義された構造化データにして保存されます。データウェアハウスはETLプロセス(抽出、変換、格納)であることが多いです。

多くの場合、利用可能なリソースとニーズ(目的、使途)によってETLとELTのどちらを選択するかを選択するかによります。

データレイクとデータウェアハウスとデータマートの比較のまとめ

データレイクとデータウェアハウスとデータマートを組み合わせた活用メリット

3 つのコンポーネントは、次のような 3 つの異なる機能を担当し、相互に保管しあえます。にデータ レイクに保存されている生データが必要な場合、そのデータを抽出、クリーニング、変換し、データ ウェアハウスで使用してさらなる分析を行うことができます。

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データレイクとデータウェアハウスとデータマートを組み合わせた活用メリット

データは、バッチ処理 (一定間隔での読み込み) とストリーミング の 2 つの方法で読み込みます。生データ(Raw Data)を受信し、後で使用できるように準備するために使用される複数ステップのプロセスは、ELT (抽出、格納、変換) と略されます。

データプラットフォームのアーキテクチャー設計:ユースケース

データレイクとデータウェアハウスとデータマートを組み合わせ、どのようなツールを使って、データワークフロー(データ分析作業)を行なっているのでしょうか。下記は一例になります。

データプラットフォームのアーキテクチャー設計:ユースケース

次回の記事では、上記のデータアーキテクチャーのユースケースを実践したいと思います。データ ウェアハウスとして Google BigQuery にデータを保存し、データ マートにGoogle スプレッドシートを使用します。BIツールには、Exploratoryを活用し、レポーティングします。

ミライのコンテンツ管理

ちょっとした“差”の重要性

昨今、Salesforce – Customer 360、Adobe – 360 degree Customer View、SAS – Customer Intelligence 360のように、“360”という単語が含まれるサービスを色々なところで見かけるようになりました。

“XXX 360”の目指すところは、高度経済成長の頃のようにモノが爆発的に売れるわけでもない、右肩上がりで人口が増え、買い手が増えるわけでもないので、自社の商品・サービスを長く使ってもらえるように顧客のことをもっと知りましょう!ということと理解しているのですが、一方で、データとして記録されるだけで把握できるほど、人の行動、思考は単純ではないのでは?と感じています。

2018年に実施したグルーポンの衝動買いに関する意識調査 (*1) では、以下の興味深い結果が出ています。

  • 2人に1人が月1回以上、衝動買いをしている
  • 約6割の人が、衝動買いを後悔している

この結果から、“顧客を知ったとしても、購買意欲、継続意欲を刺激することは、難しい可能性がある”という仮説を導くことができます。

言い換えると、これからのビジネスにおいて考えなければならないことは、”衝動買いのきっかけ与え、買ったことを後悔しないような継続的なコミュニケーションをすること“ではないかと考えています。

衝動買いを促し、継続的なコミュニケーションを続ける上で、キーとなるのは何か? それは、”コンテンツ“であると考えています。

街で見かけた動画に刺激されて衝動買いしたり、何気なく見たCMに感動し衝動買いしたりという経験は、誰でも1度くらいはあるのではないでしょうか?

似たような商品、サービスがあった時に顧客に選ばれる、ちょっとした”差”を生み出すための手段としてのコンテンツのあり方について、ケースを交えながら、お話ししたいと思います。

コンテンツが生み出す顧客との出会い

例えば、「来週オープンするポップアップストアに動画を流したいんだけど」と言われた時、どのように対応するでしょうか?

  • 社内のサーバーにおいてある動画を集めて、ループ動画を作る
  • YouTubeに動画をアップロードし、プレイリストを作る
  • 動画をとりあえずUSBに保存して渡す

など、オンデマンドにいろいろと対応するケースが多いと思います。もしDigital Asset Management(DAM)を使っていれば、もっとスムーズに動画を準備できたかもしれません。しかし、ちょっとした “差 “を生み出すためのコンテンツという視点で考えると、いくつかの疑問が生じます。

  • 顧客が惹きつけられる動画になっているのでしょうか?
  • 購買意欲を掻き立てられる動画になっているのでしょうか?
  • 流れていても、いなくても変わらない動画になっていないでしょうか?

曜日、時間帯によって、お店を訪れる顧客は違うはずです。天候や季節によって、同じ顧客でも思考が違うかもしれません

日常が同じことの繰り返しではないとすると、気持ちが揺れる動画、思わず足を止めてしまう動画もによって異なるはずです。このちょっとした気持ちの変化にリーチするコンテンツを提供できれば、ブランドと顧客との出会いは、もっとステキなものになるはずです。

2018年、シャネルでは、ポップアップストア(期間限定で開設されるショップ)における顧客とのエンゲージメントをいかに高めるか?ということがブランドのテーマとしてあげられました。既存のポップアップストアは、ある種テンプレート化された場の提供となっていて、惹きつけられる情報、コンテンツ、しかけを提供できていないということが課題となっていました。既存のアセットを活かしつつ、全く新しいコンテンツプラットフォームを構築する上で、求められたポイントはこちらです。

  • 地域にあったコンテンツ配信のサポート
  • 現場での配信コンテンツのフレキシブルな変更のサポート
  • インタラクティブな施策のサポート

地域にあったコンテンツの配信ですが、コンテンツ保存時に設定されたメタ情報をキーにAPI経由でコンテンツを取得、表示できるデジタルウォールが開発されました。現場のスタッフが表示コンテンツを手軽に設定できるよう、スマホ、タブレットからキーワード設定、画像の選択を行うことで、配信コンテンツを変更できる管理画面の開発も合わせて行われました。プレゼンテーション層(デジタルウォール)とコンテンツ管理層を疎結合にし、API経由でやり取りするフレームワークを活用することで、これまで実現できなかったコンテンツのフレキシブルな活用を行うことができるようになったことが特徴として挙げられます。

Figure 1: ポップアップストアに設置されたデジタルウォール
Figure 1: ポップアップストアに設置されたデジタルウォール

顧客とのインタラクションを高める施策として、モバイルアプリと顔認証技術を組み合わせた“Read My Lips”という取り組みが行われました。“Read My Lips”は、顔認識技術で唇の形を抽出し、唇の形から性格診断を行い、その人にあったリップをレコメンドするという仕組みです。このようなテクノロジーを活用したインタラクティブなやり取りは、どのリップにしようか迷っている人に対して、これまでのショップスタッフからの一方的な提案よりも受け入れられやすい状況を生み出すことができ、顧客エンゲージメントを高める上で、効果的であったと言えます。 また、このような店頭でのインタラクティブなやり取りは、顧客を惹きつける、関心を集めるという点においても効果的であったと言えます。

Read My Lipsのモバイルアプリと店内に設置されたディスプレイ
Figure 2: Read My Lipsのモバイルアプリと店内に設置されたディスプレイ

“Read My Lips”の取り組みもプレゼンテーション層(モバイルアプリ、店内のディスプレイ)とコンテンツ管理層が疎結合で構築されたおり、既存のコンテンツを活かしつつ、新しい取り組みを行うというフレキシブルなコンテンツ活用を行っています。

昨今、このようなフレキシブルなコンテンツ運用をサポートできることがコンテンツ管理システム (CMS)に求められるようになってきました。これまでのCMSはWeb、スマホなど決められた規格のディスプレイにコンテンツを表示するという前提で作られていました。しかし、顧客とのタッチポイントにおけるエンゲージメントを高める手段としてのコンテンツ管理という視点で考えた場合、従来のCMSでは“できること“と”やりたいこと“の差がますます大きくなってくると言えるのではないでしょうか?

コンテンツで広がるサポートサービス

掃除をしている時、料理をしている時、機械の点・修理を行っている時など両手がふさがっている時に、調べものをしたい、他の機器を操作したいことありますよね? そんな時、取りうる手段は、以下が考えられます。

  • 両手を開放し実行する。
  • 手以外の方法で実行する。

テクノロジーの観点では、Google Home、Amazon Alexaといった“声”でやりとりができるスマートスピーカーや、Microsoft HoloLens、Magic Leapなどの目や体の動きで操作できるAR/MRゴーグルなど、指以外で、情報を調べる、機器を操作することができるデバイスが増えてきています。一方、ブランドが各種デバイス向けに、十分なコンテンツを提供できているかというと、まだ十分とは言えない状況であると感じています。十分なコンテンツを提供できない1つの原因として、既存のFAQシステムやナレッジポータルがディスプレイで表示することを前提に作られているため、それ以外のデバイスへ対応することが簡単にはできないということが考えられます。

2019年、ドイツの清掃機器メーカー、ケルヒャーでは、”Kärcher Smart Home”の取り組みにおいて、Kärcher(スプリンクラーなどの機器を声で操作、設定するスキル)、 Kärcher Info (状況に応じた清掃機器の選び方、使い方に関して質問すると答えてくれるスキル)の2つのAlexa Skillをローンチしました。

Figure 3: Kärcher Smart Home

今回のスキル開発において、ケルヒャーは既存のFAQシステムを拡張することで対応しようと考えていましたが、既存のFAQシステムのデータでは、以下の課題に直面しました。

  • 想定されている質問が長すぎて、会話データとして活用できない。
  • 答えが長過ぎて質問者が知りたい情報を適切な量で返すことができない。

この取り組みでは、FAQそのものを再設計するところから行われましたが、マルチ言語への対応、マルチデバイスでのコンテンツ活用を推進できるプラットフォームとして構築する必要がありました。そこで、再設計されたFAQはマルチ言語化された状態でコンテンツプラットフォームに格納し、プレゼンテーション層とのやりとりは、API経由できるようにすることで、短期間で各国言語に対応したスキルのリリースを可能としました。再構築されたコンテンツは、Smart Homeアプリからも呼び出すことができるため、声による操作だけでなく、アプリを通じた機器操作のサポート、設定も1つのビューでスムーズに行うことができるようになっています。

衝動買いであれ、目的買いであれ、自社のサービスを価値あるものとして使い続けてもらうためには、購入後のサポート体験を最大化していくことも重要となります。“声”で機器を操作できる、使い方を聞くことができるなんて、Webに充実したヘルプを掲載しているブランドからすれば、ちょっとした“差”かもしれません。しかし、多様化する顧客ニーズにあったコンテンツの提供は、よりよい体験を提供するきっかけとなると言えます。ニーズの多様化への対応と言う視点で考えた場合、これまでの画面へ表示することが前提のコンテンツ管理から一歩進んだ管理を行う必要があることは、自明ではないでしょうか?

Headlessがもたらす価値

シャネル、ケルヒャーのケースからも分かるとおり、従来のWebを中心としたコンテンツ管理の仕組みでは、テクノロジーの変化への対応、顧客を惹きつけるコンテンツの提供が難しくなってきていると言えます。“自社のコンテンツを時代にあった形で提供しつづけていく”ということを考えた時、“Headless CMS”を活用することが1つの答えではないかと考えています。Headless CMSは、今回紹介したケースでも活用されているのですが、プレゼンテーション層とコンテンツ管理層が疎結合となっていて、双方のやり取りはAPI経由で行われます。疎結合となっていることで、ケルヒャーのケースのようにUIに依存しない形でのコンテンツの提供も可能となります。またコンテンツ管理もAPIで行うことができるため、既存のシステムからのコンテンツの取得や配信もセキュアに、かつフレキシブルに行うことが可能となります。

Headless CMS”Contentful”の可能性

近年、欧米のブランドでは、“Contentful”というドイツ生まれのHeadless CMSが注目されています。Contentfulは、ページを作成することを前提に作られたCMSではなく、APIを軸としたコンテンツプラットフォームとして作られたソリューションです。 例えば、アプリで画像を表示する時、単に保存された画像を取得するだけでなく、リサイズ、クロップ、背景の変更など、表示先の環境に合った状態で画像が取得できることが望ましいかと思います。Contentfulでは、このような状況に対応したAPIが用意されているので、アプリからAPIを呼び出すだけで、期待する形での画像の取得が可能となります。この他にも様々なAPIが用意されており、フレキシブルなコンテンツの活用をサポートするプラットフォームとして利用することができます。

Figure 4: Contentful活用イメージ

今あるものを工夫して使うということも大切なことではありますが、少し先を見据えたテクノロジーを活用し、ちょっとした“差”を生み出すことに“工夫の時間”を使うことが、ブランド価値の向上へつながっていくのではないでしょうか?

Reference *1: 衝動買いに関する意識調査, グルーポン ジャパン, 2018,


Contributor:Hidenobu Sakata