MRR(月次経常収益)
MRR(月次経常収益)とは
MRRの基礎知識
MRR( Monthly Recurring Revenue:月次経常収益) は、サブスクリプションや定期的な支払いなどの定期的な収益源から毎月生み出される収益を測定する指標です。MRRには、セットアップ料金や 1 回限りのプロフェッショナル サービスなどの 1 回限りまたは非定期的な収益は含まれません。
1 回限りの売上とは異なり、定期的な収益は比較的に予測しやすく、安定した指標になります。そのため、サブスクリプションベースの企業にとって重要な指標で、SaaS (Software-as-a-Service)ビジネスの収益性に直接に関係します。
MRR は、顧客獲得コスト (CAC)、生涯価値 (LTV)、粗利益などの重要な指標を計算するために使用できます。
MRRが重要な理由
パフォーマンスの向上
将来の売上の予測
マーケティング予算
MRRを指標として活用する業界
メンバーシップ プログラム、製品のサブスクリプション、サービス契約など最適なビジネスの種類がいくつかあります。
MRR は GAAP (一般に認められた会計原則) や IFRS (国際財務報告基準) の一部ではなく、政府機関に報告されてもいませんが、これらの数値が正しく計算されていないということは、投資家に嘘をついているか、さらに悪いことに、設定を行っていることを意味します。
何を含めるべきでないかは自由に決定できます。MRR の計算に基本料金または固定料金を含めることをお勧めします。
MRRの計算方法
MRR を計算するには、有料顧客の総数に1か月あたりのユーザーあたりの平均収益 (ARPU) を掛けます。
MRR = (顧客数) x (顧客あたりの平均月収)
例えば、3 つのサブスクリプションプランがあるとします。
プラン A は月額 10万円
プラン B は月額 20万円
プラン C は月額 30 万円
ある月に、この企業にはプラン A に加入している顧客が 100 人、プラン B に加入している顧客が 50 人、プラン C に加入している顧客が 30 人います。その月の企業の MRR は 2,900万円になります。
MRR = (100 x 10万円) + (50 x 20万円) + (30 x 30万円) = 2,900 万円
MRRの種類
New MRR(新規MRR)
UpgradeMRR(アップグレードMRR)
DowngradeMRR(ダウングレードMRR)
Expansion MRR(追加MRR)
Reactivation MRR(再アクティベーション MRR)
Churn MRR(解約MRR)
Contraction MRR(収縮MRR)
Net New MRR(純新規MRR)
CMRR (Committed Monthly Recurring Revenue)は、MRRに対して契約済の収益分や今後の解約予定分を差し引きして求めることができます。CMRRは、将来的な収入予測を立てるうえで重要な指標です。
CMRR = MRR + 新規予約 + 拡張 MRR – 解約MRR + アップグレード
マーケティング活動において、担当者はどのようにMRRを理解すべきか?
特定の期間内に成立した取引を測定する指標の一つです。
週次の数字を見るのは、チャーンとエンゲージメントを特定するには早すぎます。また、年次の数字を見ると、手遅れになる前に修正すべき問題を特定するには長すぎる可能性があります。月次であくまでも一つの指標として、チームが一貫した指標を確認することは重要です。
パフォーマンスの背後にある理由を評価するのに役立つほど詳細ではありませんが、収益マーケティング計画がどの程度うまく機能しているか (またはどの程度うまく機能していないのか) を把握しておくことは重要です。
目標 MRR がある場合は、目標から逆算してそこに到達するためのマーケティング予算を設定することができます。MRRの情報を利用して、将来の投資や事業拡大に備えることができます。